コレクターの色々

アートビジネスの時間です。 ここでは、紀伊国屋書店『巨大化する現代アートビジネス』(ダニエル・グラネ、カトリーヌ・ラムール著)を参考にしながら、アート界の仕組みや覚えておくべき重要な人物を勉強していくページです。

たいへん、たいへん高額な現代アート作品たち。 どうして、だれが、なにが、アートをこんなに高額にしているのか。

前回はアートフェアの仕組みと、ギャラリストのナーマド一族についてお話ししました。 今回は、いろんなコレクターがいるよってお話です。

アート市場の大物たちのモットーは、まずは人の心をつかむこと。

コレクターは自分の購入した作品を、他の人に同じように買いたいと思わせることが大切です。ホート夫妻は、このような支持者をつくるのがとても上手です。アーモリー・ショーでは、自宅を公開し、客を快く出迎えるそう。

アメリカのイベント、アーモリー・ショーのように、コレクターが自宅で作品を公開するのとは対照的に、コレクターの中にはコレクションをほとんど公開しないような人もいます。

大コレクターのエスター・グレーザーは、格納庫のような建物の中にコレクションを所蔵しており、ほとんど他人に見せないのです。マイアミのドナルド&メラ・ルベル夫妻も、倉庫にコレクションを保管しています。

ルベル家では家族全員がアート事業に携わる、ファミリービジネス的なことになっています。 彼らは、マイアミのギャラリー地区で発掘したアーティストをプロモートする展示会を開いています。最近は旧東欧諸国で発掘をしているそう。彼らは気になるアトリエを見て、気に入った若手作家がいると作品をできるだけ多く買っていくのです。

でも、転売するのはごく一部。ほとんどは保管されるらしいです。

彼らに気に入られたらすごいだろうなあ・・・ 他の誰も見向きしなくても、彼らに気に入られれば、ごっそり購入してもらえるのだから。しかも大コレクターだから、ケタもとんでもないんでしょうね。

〈キーワード〉 ●アーモリー・ショー:毎年3月にニューヨークで開かれるイベント。会期中には、同地のコレクターが自宅で展示会を開催する。 ●シャウラガー美術館:バーゼルの美術館。ホフマン一族の所有する作品が収蔵されている。

〈重要人物〉 ●ラリー・ガゴシアン:現代アートのギャラリスト。ロサンゼルスをはじめ、ローマ、スペイン、パリと次々にギャラリーをオープンさせた。彼は現代アートの大御所にしか手を出さない。ガゴシアンギャラリーは、The world’s 100 best galleriesの2位。

●スーザン&マイケル・ホート夫妻:米のコレクター。新進アーティストの作品を集める。

●ピエール・コルネット・ド・サン=シール:仏の現代アートの競売人。

●ホフマン一族:スイス、バーゼルのコレクター。製薬とヘルスケアの国際的企業のオーナー。

●マーク・リッチ:アート・バーゼルで絵を買っていると噂されるコレクター。脱税容疑でアメリカ当局から追跡されており、姿は現さないらしい。

●エスター・グレーザー:世界の大コレクターの上位に入る、バーゼルの大コレクター。

●ドナルド&メラ・ルベル夫妻:マイアミのホテルを相続したコレクター。アート事業を家族で行う。

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